------------- 研究・調査
在宅患者におけるCONUT値と身体測定値の相関
甲賀 健史
1
,
塚本 玲三
1
Takeshi Kouga
1
,
Reizo Tsukamoto
1
1茅ヶ崎徳洲会病院 在宅診療部
キーワード:
在宅患者
,
身体計測値
,
低栄養
,
CONUT値
,
下腿周囲長
Keyword:
在宅患者
,
身体計測値
,
低栄養
,
CONUT値
,
下腿周囲長
pp.282-287
発行日 2024年2月1日
Published Date 2024/2/1
DOI https://doi.org/10.32118/cn144020282
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【目的】血液検査による多面的栄養指標のCONUT(controlling nutritional status)値と,寝たきり患者でも簡便に測定できる上腕周囲長(MUAC),下腿周囲長(CC),上腕筋囲(AMC)との相関を明らかにすることで,在宅患者の毎回の診療で可能な身体測定が低栄養を予測する指標になりうるかを検証する.
【方法】訪問診療を受ける患者47名を対象に,定期訪問時にMUAC,CC,AMCを測定し,各値を日本人の新身体計測基準値(JARD 2001)にある年齢別・性別中央値と比較し%計測値を算出した.同時に血液検査からCONUT値を算出し,CONUT正常(0~1点)または異常(2点以上)にグループ分けを行い,年齢,性別,BMI,歩行の可否,併存疾患,%MUAC,%CC,%AMCを比較した.また,CONUT値と%CCならびにBMI,慢性腎臓病・冠動脈疾患の有無,歩行の可否の相関を検討する多変量ロジスティック回帰分析,CONUT正常または異常に対する各%計測値の感度・特異度を検出するROC(receiver operating characteristic)解析を行った.
【結果】CONUT正常群と異常群の比較では,%CCがCONUT異常群で有意に低値だった.多変量ロジスティック回帰分析およびROC解析で,%CCはCONUT異常の予測に強い相関を示した.
【結論】%CC測定は,在宅患者における低栄養の早期検出に有用と考えられた.
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