Japanese
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TOPICS 再生医学
iPS細胞由来「成熟心外膜」の創出と心臓再生研究への展開
Generation of mature epicardium from human iPSCs and its implications for cardiac regeneration
吉田 善紀
1
Yoshinori YOSHIDA
1
1京都大学iPS細胞研究所
pp.566-568
発行日 2026年8月22日
Published Date 2026/8/22
DOI https://doi.org/10.32118/ayu298080566
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ヒトiPS細胞技術の確立により,iPS細胞由来の心筋細胞を用いた再生医療,病態モデル構築や創薬スクリーニングが可能となり,循環器領域の研究は飛躍的な進展を遂げている.心外膜(epicardium)は心臓の表面を覆う中皮細胞の単層であるが,心臓の発生においては重要な役割を果たしている.胎児期の心外膜は上皮間葉転換(epithelial-mesenchymal transition:EMT)を経て心臓線維芽細胞や血管平滑筋細胞などのソースとなり,冠血管形成や心筋増殖を支える液性因子を分泌する.また成体の心外膜は通常静止状態にあるが,心臓損傷時に再活性化し心筋修復に寄与することが知られている.2014年にWittyらはBMP4やアクチビンAを用いてヒトES/iPS細胞からWT1陽性の心外膜細胞を誘導することに成功し1),BaoらはWnt活性化を基盤とする分化誘導法により長期自己複製能を有する心外膜細胞の維持培養を報告した2).BargeherらはヒトES細胞由来心外膜と心筋細胞の共移植が心臓再生を促進することを示し3),筆者らもJunghofらがCDH18を胎児型活性心外膜細胞のバイオマーカーとして同定し,EMTと血管平滑筋細胞分化における役割を報告した4).しかし,これまでの方法で作製される心外膜細胞は胎児型の増殖性フェノタイプを有する細胞であり,成体心外膜に特徴的な静止状態にある成熟心外膜細胞の作製は達成されていなかった.

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