Japanese
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特集 社会的つながりと健康
はじめに
Introduction
高木 大資
1
Daisuke TAKAGI
1
1京都大学大学院医学研究科社会的インパクト評価学講座
pp.1111-1112
発行日 2026年3月28日
Published Date 2026/3/28
DOI https://doi.org/10.32118/ayu296131111
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社会的つながりは,われわれの生活や健康にとってどのような意味を持つのであろうか.この問いは,これまでにさまざまな学問分野の研究対象となってきた.心理学では,社会的排斥に直面した際の脳活動が身体的痛みを感じた場合と類似していることが示され,社会的動物である人にとっての社会的つながりの根源的な重要性が見出されてきた1).また,社会ネットワーク分析では,社会ネットワーク内の “空隙” こそがイノベーションをもたらしうることが示されるなど,つながりのあり方―構造―が持つ意味が探求されてきた2).そして健康科学分野においては,社会的つながりと健康の関連についての膨大な疫学研究を通じて,社会的つながりは人の死亡リスクさえ規定しうる主要な “健康の社会的決定要因” のひとつであることが明らかにされてきた―Holt-Lunstadらによるメタ分析では,孤独は毎日タバコを15本吸うことに匹敵する健康リスクとなりうることが報告されている3).
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