Japanese
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特集 プレコンセプションケアの現状と課題
知的障害者に対するプレコンセプションケア
Preconception care for people with intellectual disability
門下 祐子
1
Yuko KADOSHITA
1
1京都教育大学教育創生リージョナルセンター機構総合教育臨床センター
キーワード:
知的障害
,
性教育
,
合理的配慮
,
自己決定
Keyword:
知的障害
,
性教育
,
合理的配慮
,
自己決定
pp.1111-1115
発行日 2024年9月28日
Published Date 2024/9/28
DOI https://doi.org/10.32118/ayu290131111
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“より健康な” 子どもを “産む” ための医療技術の開発が進む現代社会において,知的障害者が “子を産み育てる存在” としてプレコンセプションケアが享受されているのかとの問いを基に,かれらに対するプレコンセプションケアの現状と課題の整理を目的とした.学校教育では生殖に関する内容が積極的に教えられていないが,ある社会福祉法人では以前からプレコンセプションケアの内容を含む教育や支援がなされているなど,すでに実践の蓄積がある.スウェーデンでは,知的障害者らが「べビーシミュレーター」を用いて子育ての疑似体験を行うなど,かれらが “親になることの現実を知ったうえで自己決定すること” を支援していた.今後,日本で知的障害者に対するプレコンセプションケアを推進していくならば,個に対するミクロの支援と医療現場での合理的配慮などのメゾの視点,制度面の充実といったマクロの視点をあわせて議論を進めていく必要がある.
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