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特集 リアルワールドデータを用いた臨床研究の進化
リアルワールドデータに対するデータ駆動型アプローチとシグナル検出
Data-driven approach to real world data and signal detection
岩上 将夫
1
,
浜田 将太
1,2
,
安富 元彦
3
Masao IWAGAMI
1
,
Shota HAMADA
1,2
,
Motohiko ADOMI
3
1筑波大学医学医療系ヘルスサービスリサーチ分野
2医療経済研究機構
3ハーバード大学公衆衛生大学院
キーワード:
データ駆動型
,
仮説駆動型
,
シグナル検出
,
シグナル強化
,
医薬品副作用自発報告データベース
Keyword:
データ駆動型
,
仮説駆動型
,
シグナル検出
,
シグナル強化
,
医薬品副作用自発報告データベース
pp.599-603
発行日 2023年2月25日
Published Date 2023/2/25
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28408599
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リアルワールドデータ(RWD)を用いた医学研究では,臨床上の疑問や仮説をリサーチクエスチョンの形に定式化し検証する “仮説駆動型(hypothesis-driven)” のアプローチをとることが多い.一方,もともと研究以外の目的で集められたRWD,たとえば保険償還を目的とした医療レセプトや診療目的で記録された電子カルテ情報では,収集されたデータ項目が特定の仮説やリサーチクエスチョンの影響を(ほとんど)受けておらず,また(ある程度)網羅的なデータが集積される.これらのRWDに対しては特定の仮説を設定することなく,網羅的に新たな知見(シグナルともよばれる)を探索する “データ駆動型(data-driven)” アプローチをとることもできる.本稿では,医療レセプトや電子カルテ情報にデータ駆動型アプローチを適用した症例対照研究,コホート研究,自己対照研究の事例を紹介する.また,医薬品副作用自発報告データベースを用いた安全性シグナル検出の事例も紹介する.
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