FORUM 日本型セルフケアへのあゆみ・第18回
よくわかるがんゲノム医療①:がん遺伝子パネル検査
児玉 龍彦
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1東京大学先端科学技術研究センターがん・代謝プロジェクトリーダー,日本セルフケア推進協議会業務執行理事,日本在宅がん療養財団代表理事
pp.313-318
発行日 2023年1月28日
Published Date 2023/1/28
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28404313
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POINT
●シーケンス技術の革新を背景として,がんの治療戦略は大きく変貌を遂げた.これまで対応が困難と思われていた進行がんの治療の選択肢が増え,ゲノム診断をもとにゲノム医療の恩恵をどこでも受けられる体制の整備が始まった.
●がんのゲノム診断には,①1個の遺伝子のコンパニオン診断,②診断と治療に関わる数百の遺伝子変異をカバーするパネル検査,③2万個の全遺伝子検査,の3種類がある.主治医や専門家と相談し,がんゲノム診療を提供している拠点病院・関連病院にコンタクトする.
●患者の経済的負担の観点からも,先進医療で扱われるパネル検査を保険適用とし,全ゲノム検査を先進医療として,抑制策から積極利用策に移行すべき時が来ている.
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