Japanese
English
TOPICS 免疫学
Non-Coding DNA領域による制御性T細胞分化メカニズム
Distinct Foxp3 enhancer elements coordinate development, maintenance, and function of regulatory T cells
川上 竜司
1
Ryoji KAWAKAMI
1
1京都大学医生物学研究所(旧ウイルス・再生医科学研究所),大阪大学免疫学フロンティア研究センター
pp.1326-1327
発行日 2022年3月26日
Published Date 2022/3/26
DOI https://doi.org/10.32118/ayu280131326
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制御性T細胞による自己免疫寛容と転写因子Foxp3の重要性
免疫系は病原性ウイルスや細菌など,生体にとって害となりうる異物を捕捉し,排除する生体防御機構である.一方で,自身を構成する成分(=自己抗原)や,食物,共生細菌,胎児等の許容すべき抗原に対して免疫系は反応しない.免疫恒常性はこの活性化と寛容のバランスにより保たれており,免疫寛容の破綻はアレルギー・自己免疫疾患につながる.抗原特異的な応答を担う獲得免疫系は,抗原提示細胞によるT細胞活性化を起点に駆動される.ここで活性化されたCD4陽性T細胞はヘルパーT細胞へと分化し,B細胞抗体産生促進,CD8陽性細胞傷害性T細胞の活性化等,さまざまな免疫応答の起点となるため,免疫寛容維持の重要な制御点である.
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