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ウイルス肝炎をめぐる最近の話題
淺岡 良成
1
,
田中 篤
1帝京大学 医学部内科学講座
キーワード:
Alanine Transaminase
,
バイオマーカー
,
ウイルスDNA
,
Nucleosides
,
ウイルス活性化
,
肝炎-B型
,
肝炎-C型
,
抗ウイルス剤
,
抗腫瘍剤
,
免疫抑制剤
,
肝不全
,
Glecaprevir
,
Pibrentasvir
,
Glecaprevir-Pibrentasvir
Keyword:
Liver Failure
,
Virus Activation
,
Biomarkers
,
DNA, Viral
,
Antiviral Agents
,
Antineoplastic Agents
,
Alanine Transaminase
,
Nucleosides
,
Hepatitis C
,
Immunosuppressive Agents
,
Hepatitis B
,
Glecaprevir
,
Pibrentasvir
pp.785-789
発行日 2021年7月15日
Published Date 2021/7/15
DOI https://doi.org/10.32118/J01436.2021264317
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<Essence>・B型肝炎の治療対象は、慢性肝炎症例では、ALT31U/L以上、かつHBV-DNA量3.3LogIU/mL(2,000IU/mL)以上、肝硬変症状では、HBV-DNA陽性者である。・B型肝炎は核酸アナログで安全に治療が可能であるが、長期間継続投与が必要になることが多い。・抗癌剤・免疫抑制剤投与症例において、B型肝炎再活性化からの肝不全が問題になっている。主治医のみでなく、検査部や化学療法室との連携による確実なサーベイランスと発生時の早期診断・治療が重要である。・C型慢性肝炎では、8~12週間の内服治療により安全かつ高率にウイルス排除が可能になったため、特別な理由がなければ全例を治療対象として検討すべきである。・無症状感染者の早期拾い上げが重要であるが、最近は手術や検査前、透析室でのスクリーニング検査で陽性が指摘される症例も多い。主治医のみでなく、透析室や検査部との連携により見落としなく、症例を治療につなげるシステムの構築が必要である。
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