Japanese
English
特集 光と関わる皮膚疾患
総説3
紫外線防御のあり方再考
A reconsideration on the significance of UV protection
上出 良一
1
Ryoichi Kamide
1
1ひふのクリニック人形町
1Hifunoclinic Ningyocho
キーワード:
紫外線防御
,
日焼け止め
,
光発癌
,
光老化
,
ビタミンD
Keyword:
紫外線防御
,
日焼け止め
,
光発癌
,
光老化
,
ビタミンD
pp.564-568
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000004193
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
●紫外線には功罪があり,多くは害作用で急性障害として日焼け(サンバーン,サンタン)をひきおこし,慢性障害として光老化(色素斑,皺,たるみ),光発癌,光免疫抑制,光線過敏症,眼障害(紫外線角膜炎,白内障,翼状片)を生じることがある.
●一方,唯一の益作用としてビタミンDの生合成を促進するが,近年,光老化防止のために過剰ともいえる紫外線防御がとくに女性で一般化し,その結果ビタミンD不足により,完全母乳栄養児の骨発達障害,高齢者の転倒,骨折リスクの増加が懸念されるようになった.
●紫外線防御は皮膚の健康上大切であるが,ビタミンD不足とどうバランスをとっていくのか,社会的コンセンサスが必要であり,皮膚科医の立ち位置が問われる.
(「ポイント」より)

Copyright © 2025, KYOWA KIKAKU Ltd. All rights reserved.