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特集 汗と関連する皮膚病~診断の技量を磨く~
治療
抗コリン外用薬がもたらす原発性局所多汗症治療の新たな展開
New development in the treatment of primary focal hyperhidrosis with anti-cholinergic topical medication
宗次 太吉
1
Takichi Munetsugu
1
1はなふさ皮膚科池袋院
1Hanafusa Dermatology Clinics Group, Ikebukuro Branch
キーワード:
原発性腋窩多汗症
,
原発性手掌多汗症
,
抗コリン外用薬
,
抗コリン作用による副作用
Keyword:
原発性腋窩多汗症
,
原発性手掌多汗症
,
抗コリン外用薬
,
抗コリン作用による副作用
pp.686-691
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000003462
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●原発性腋窩多汗症の治療にソフピロニウム臭化物ゲル(エクロック®ゲル)と,グリコピロニウムトシル酸塩水和物ワイプ(ラピフォート®ワイプ)がすでに活用されている.さらに2023年3月に原発性手掌多汗症の治療としてオキシブチニン塩酸塩ローション(アポハイド®ローション)が製造販売承認され,これにより計3剤の抗コリン外用薬が処方可能となった.
●2023年に改訂された『原発性局所多汗症診療ガイドライン』の腋窩治療アルゴリズムでは,抗コリン外用薬は第1選択の1つとして推奨されている.
●眼副作用(散瞳,羞明,霧視)は,全身性および局所性のどちらの抗コリン作用でも生じうる.外用抗コリン薬は薬液が手に付着した場合,乾燥した後でも偶発的に眼に入ると局所性の副作用を生じうるため,あらかじめ注意喚起が必要である.
●オキシブチニン塩酸塩ローションは原発性手掌多汗症に適用のある待望の新薬であり,有効性や安全性の情報に留意し処方することが望まれる.
(「ポイント」より)
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