特集 心に残る症例-40周年記念特別号
臨床例
抗うつ薬による賦活症候群を契機として双極性障害を発症したアトピー性皮膚炎
幸野 健
1
1日本医科大学千葉北総病院 皮膚科
キーワード:
Ciclosporin
,
うつ病
,
三環系抗うつ剤
,
エリテマトーデス-全身性
,
催眠剤と鎮静剤
,
鑑別診断
,
双極性障害
,
経口投与
,
皮膚炎-アトピー性
,
皮膚筋炎
,
不眠症
,
Serotonin Uptake Inhibitors
Keyword:
Administration, Oral
,
Bipolar Disorder
,
Antidepressive Agents, Tricyclic
,
Diagnosis, Differential
,
Depressive Disorder
,
Dermatomyositis
,
Dermatitis, Atopic
,
Sleep Initiation and Maintenance Disorders
,
Hypnotics and Sedatives
,
Lupus Erythematosus, Systemic
,
Serotonin Uptake Inhibitors
,
Cyclosporine
pp.35-38
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2018090715
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<症例のポイント>心身相関が推定される難治性アトピー性皮膚炎患者に対し、分析心理学的な面接と家族療法を含む心身医学的治療を導入したところ、心身ともに著明な改善が認められた。うつに対し選択的セロトニン再取り込み阻害薬が投与されたことにより、強い妄想を伴う賦活症候群を発症し、警察の介入を含む種々の混乱をきたし、最終的に双極性障害と診断されるに至った。ただし、先行した心理治療も影響を与えた可能性は否定できない。心身医学的アプローチは皮膚科において極めて重要であるが、個々の症例については注意深い対応が必要と考える。
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