特集 再発する皮膚病
臨床例
帯状を呈したGrover病
高藤 円香
1
,
水口 将志
,
東野 俊英
,
三浦 義則
,
堀之薗 弘
1自衛隊中央病院 皮膚科
キーワード:
Darier病
,
鑑別診断
,
生検
,
天疱瘡
,
帯状疱疹
,
天疱瘡-良性家族性
,
待機療法
,
一過性棘融解性皮膚症
Keyword:
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Herpes Zoster
,
Darier Disease
,
Pemphigus
,
Pemphigus, Benign Familial
,
Watchful Waiting
pp.861-864
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2016016682
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<症例のポイント>Grove病(transient acantholytic dermatosis:TAD)は一過性の経過で消褪する丘疹および小水疱を臨床的特徴とし、表皮細胞の棘融解を病理組織学的特徴とする。一方、その後の症例の蓄積に伴い、罹病期間に多様性がみられることから、経過が3年以上の長期にわたる症例は、persistent acantholytic dermatosis(以下、PAD)として報告されてもいる。自験例では、皮疹は帯状を呈したことから帯状疱疹の診断で治療された経歴があった。また、症状増悪時にそう痒があり、10年以上にわたり増悪・改善を繰り返した。診断後、そう痒のある部位にステロイド外用薬を処方し経過観察しているが、改善と悪化を繰り返している。
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