統計
2011年に経験した砂かぶれ様皮膚炎(31症例)
大郷 典子
1
1大郷皮フ科クリニック
キーワード:
ワクチン
,
自然寛解
,
皮膚炎
,
予防接種
,
丘疹
,
Gianotti-Crosti症候群
Keyword:
Dermatitis
,
Remission, Spontaneous
,
Vaccination
,
Vaccines
pp.968-972
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015039268
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砂かぶれ様皮膚炎31例について検討した。性別は男児8例・女児23例、年齢分布は生後5ヵ月~6歳4ヵ月で1歳代が61%を占めた。受診月では4~6月の3ヵ月間に45%の受診があった。全例で手掌に病変がみられ、29%では足にもみられた。全経過は2~4週間で、発症1ヵ月以内の前駆症状としては発熱・鼻漏が19%と最多で、次いでかぜ症状16%、扁桃肥大12%の順であった。発症1ヵ月以内の出来事をみると、Hibワクチンや肺炎球菌ワクチンなどの予防接種歴が多くみられた。臨床検査については、ほとんどが乳幼児であり、全身状態も良好であったため血液検査、皮膚組織検査は施行しなかった。治療としては、全例が強いそう痒を伴ったため、経口ヒスタミン薬、ステロイド外用薬を用いたがあまり効果はなく、自然経過で治癒したものと考えられた。
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