特集 小児医療者のための虐待の知識
「誰でもできる」虐待対応を目指した北里大学病院の取り組み
佐藤 翼
1
,
昆 伸也
2
Tsubasa Sato
1
,
Shinya Kon
2
1北里大学北里研究所病院看護部
2北里大学医学部小児科学
pp.1121-1127
発行日 2024年11月25日
Published Date 2024/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000999
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はじめに
北里大学病院は,42診療科,1,135床の病床を抱える特定機能病院である。1日の平均外来患者数は約2,500人で,地域医療と連携しながら「患者中心の医療」「共に創り出す医療」を理念に,最新かつ最良の医療を提供している。周産母子成育医療センターは,周産母子部門である産科,母体胎児集中治療室,新生児集中治療室(NICU),産科麻酔と,小児成育部門である小児科,小児外科,小児心臓血管外科,小児系診療部門,小児集中治療室(PICU)に分かれており,妊娠期から子どもと家族を取り巻く諸問題に対して一貫した継続支援を行っている。特に,児童虐待の予防的介入には,妊娠期から切れ目のない支援が必要であるが,大学病院であるがゆえ,異動などで小児医療に携わった経験の少ない医療者が子どもに関わることも多い。北里大学病院は,児童虐待を見逃さないために,医療者全員の意識向上を目指した活動を実践しているため紹介する。
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