特集 必携小児外科レジデントマニュアル1
小児外科検査(食道インピーダンスpHモニタリング/食道pHモニタリング)
深堀 優
1
,
升井 大介
2
,
田中 芳明
1
,
加治 建
2
Suguru Fukahori
1
,
Daisuke Masui
2
,
Yoshiaki Tanaka
1
,
Tatsuru Kaji
2
1朝倉医師会病院小児外科
2久留米大学医学部外科学講座小児外科部門
pp.789-795
発行日 2024年8月25日
Published Date 2024/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000909
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
小児領域の胃食道逆流症(GERD)の診断においては,食道pHモニタリング(食道pH)が信頼性の高いゴールドスタンダードな診断法とされ,広く普及してきた。食道pHは感度・特異度ともに高く1),下部食道におけるpH 4.0未満の時間率(pH index)は成人小児問わず最も重要な指標として受け入れられており,小児胃食道逆流症診断治療指針において4.0%未満が正常域とされてきた2)。また,pH 4は胸やけ症状と相関する酸曝露値の研究に基づいた最適なカットオフ値として成人小児ともに一般的に受け入れられている。小児に対する食道pHの検査法はすでに確立し,わが国では1997年にガイドラインが作成され,標準化された3)。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.