特集 withコロナの小児医療の変化
コロナウイルス概説
菅原 敬信
1
Keishin Sugawara
1
1熊本大学大学院医学教育部小児科学講座
pp.543-549
発行日 2022年6月25日
Published Date 2022/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000000142
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はじめに
2019年12月に中国で最初の患者が確認された新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)1)は,瞬く間に世界中へ伝播し,2020年3月11日にはWHOがパンデミックを宣言,同年6月末には感染者数が1,000万人を突破した(死者数は50万人)。その後,2021年1月には1億人(同200万人),そして本稿執筆時点の2022年4月には5億人(同600万人)に達している(図1)。わが国でも,2020年1月16日の患者発生以降,同年4月上旬の第1波,同8月の第2波,2021年1月の第3波と増減を繰り返しながら増え続け,感染力の強いオミクロン株の出現などもあり,現在はこれまでで最大の第6波の只中にある(図2)。累計の感染者数および死者数は,それぞれ761.6万人および2.9万人である。追加接種や小児へのワクチン接種も進んでおり,収束に向かうことを願っているが,ウイルスは変異し続けており(後述),しばらくは警戒を怠れない。
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