特集 いま話題の5歳児健康診査を詳しく学ぶ
各論 5歳児健診Q&A
落ち着きがありません
星野 英紀
1
HOSHINO Hideki
1
1帝京大学医学部小児科
pp.657-659
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002402
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はじめに
小児科外来の発達相談で「落ち着きのなさ」を主訴とする受診は多く,児の家庭や保育園などの社会環境での困り事が受診の契機になっていると考えられる。困っているのは本人の場合もあるが,養育者,保育者であることも多い。5歳児健康診査(5歳児健診)は自治体によって個別か集団か,方式も異なり,1人の子どもの診察に費やすことが可能な時間も場面も異なるため,評価方法のマニュアル化は困難であるといわざるを得ない。とくに日常生活に困り感のない「落ち着きのない」児を専門医に紹介するべきかどうかの判断は簡単ではないが,本稿では,落ち着きがない子どもの診療において知っておくべき背景を概説し,健診医に役立つポイントについて述べる。

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