特集 いま話題の5歳児健康診査を詳しく学ぶ
各論 5歳児健診の実際 健診 留意すべき他科疾患
弱視の発見について
柏井 真理子
1,2
KASHII Mariko
1,2
1公益社団法人日本眼科医会
2柏井眼科医院
pp.643-646
発行日 2025年5月1日
Published Date 2025/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002396
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はじめに
視力の成長が停止している弱視の子どもたちの割合はおよそ2%である。視覚の感受性から考えると乳幼児期に視力は著しく発達し,6~8歳くらいで成長が停止する。したがって,3歳児健康診査(3歳児健診)で弱視を発見,治療を開始することで就学時までには1.0の視力を獲得することが望まれる。しかし残念ながら,就学時健診や就学後に弱視が発見されることもある。その点を考慮すると5歳児健康診査(5歳児健診)は,眼科領域にとっても未発見・未治療の弱視を救い出す重要な機会と考えている。まず乳幼児の視力と弱視について解説する。

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