特集 外来診療・診断のピットフォール
各論:代表的な疾患のピットフォール 肝・腎・泌尿器系
胃腸炎だと思ったら急性腎障害(薬剤性)
松村 英樹
1
MATSUMURA Hideki
1
1大阪医科薬科大学小児科
pp.480-482
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002345
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症例
8歳,女児
現病歴:2日前の夜から発熱・咳嗽が出現し,X内科診療所を受診。弟が数日前にインフルエンザに罹患していたため,ラニナミビル,トスフロキサシン(TFLX),非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)などが処方された。初回内服後,2時間おきに嘔吐が出現し,その後の内服は中止した。翌朝には解熱し,午後からは水分摂取が可能になり,排尿は1日5回あった。微熱と咳嗽が残存するため,入院当日,かかりつけのA小児科を受診。血液検査でWBC 8300/μL,CRP 3.5 mg/dL,UN 58.5 mg/dL,Cre 2.90 mg/dLと腎機能障害を認め紹介入院となった。

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