特集 外来診療・診断のピットフォール
各論:代表的な疾患のピットフォール 消化器系・腹部疾患
摂食障害による体重減少だと思ったら便秘症
木実谷 貴久
1
KIMIYA Takahisa
1
1かめいど駅前小児科
pp.465-467
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002340
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
症例
自閉スペクトラム症の13歳,男児
現病歴:もともと食べ物の好き嫌いが多く,同年代より少食であった。半年前より食事摂取量が一段と低下し,数日前よりほとんど食べなくなった。摂食障害として経過を診ていた近医より,体重減少があるとして紹介初診となった。初診時,便の性状や頻度については患児から“普通です”との回答のみで,母も把握していないため排便状況の情報は得られなかった。ただ,母によるとトイレや廊下に兎糞様の小さな便が落ちていることがあり,患児は身に覚えがないと言うため疑問に思っていたとのことだった。

© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.