特集 呼吸管理―病態把握と緊急介入に必要な知識と技術―
侵襲的な呼吸管理
人工呼吸器の設定調節と非同調への対応
竹澤 芳樹
1
TAKEZAWA Yoshiki
1
1宮城県立こども病院集中治療科
pp.1537-1541
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000002095
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
人工呼吸の目的は酸素化の維持,換気の維持,気道の確保により生命を維持することであり1),疾患の根本治療ではない。それどころか不適切な呼吸器設定や長期の人工呼吸管理は肺損傷や集中治療後症候群など合併症のリスクとなりうる2)。肺損傷のリスクとして,高い呼吸器条件(とくに高い吸気圧,高い1回換気量など)のほか,強い呼吸努力や非同調などが知られている3)。つまり,人工呼吸管理は酸素化,換気の維持を行いながら,肺損傷などのリスクを軽減することを目標として設定を調節していく必要がある。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.