特集 腎・泌尿器疾患―血尿から移植まで
腎・泌尿器疾患診療の進歩
薬剤性腎障害―間質性腎炎を含めて
田中 絵里子
1
TANAKA Eriko
1
1杏林大学医学部小児科学教室
pp.1151-1154
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000001010
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はじめに
薬剤性腎障害(drug-induced kidney injury:DKI)は,「薬剤の投与により,新たに発症した腎障害,あるいは既存の腎障害のさらなる悪化を認める場合」と定義される1)。原因薬剤としては抗菌薬,非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs:NSAIDs),抗がん薬,免疫抑制薬などさまざまな薬剤で起こり得る病態で,日常の診療においてしばしば経験されるため,その概念や診断,治療について熟知しておく必要がある。
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