特集 いま知っておきたい 先天性代謝異常症などの新生児マススクリーニング
総論:新生児マススクリーニングの各地域での取り組み
大阪府
位田 忍
1
,
藤田 宏
2
,
入江 明美
2
IDA Shinobu
1
,
FUJITA Hiroshi
2
,
IRIE Akemi
2
1大阪母子医療センター臨床検査科
2大阪母子医療センター臨床検査部門
pp.247-251
発行日 2026年3月10日
Published Date 2026/3/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000002621
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はじめに
新生児マススクリーニング(newborn screening:NBS)は,成人の健診にあたる小児保健分野の重要な公的事業の一つである。生後4~6日の新生児を対象に,無治療では身体や知能に障害が残る疾患を早期診断し早期治療につなぎ,障害を予防する目的で行われる。大阪府では1977年に全国と同様にNBS事業を開始した。現在大阪府の人口は約880万人で,NBSは行政の委託を受けて大阪市とそれ以外の地域の2つの検査体制で施行されている。大阪市内の検体約2万件の公的スクリーニング検査は一般財団法人 大阪市環境保健協会で実施し,それ以外の大阪府地域の4万件を1981年より大阪母子医療センター臨床検査部門が実施している。受検率はほぼ100%である。毎年年度の終わりに大阪府先天性代謝異常等検査検討会1)が公開で開催され,府内5医学部小児科,大阪府堺市・大阪市,大阪府医師会,大阪府産婦人科医会,大阪母子医療センター,大阪市環境保健協会の関係者が集まり,専門医療機関に紹介された患児について,同専門医療機関からの精密検査結果の報告をもとに,フォロー状況や患児の予後について検討し,指摘された項目に対して翌年度に課題解決を実施している。

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