特集 これでわかる新生児呼吸管理2024
呼吸管理中のケア
呼吸管理における臨床工学技士の役割
小瀧 崇行
1
KOTAKI Takayuki
1
1東京女子医科大学附属足立医療センター臨床工学部
pp.837-841
発行日 2024年6月10日
Published Date 2024/6/10
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001608
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はじめに
新生児は生理的特徴が成人とは異なるため,新生児領域で使用される人工呼吸器や付属する医療材料は新生児特有の製品が多い。しかし,NICU専属の臨床工学技士がいる施設は少ないことから1),臨床工学技士による関わりを模索している施設が多くあるのではないだろうか。人工呼吸器は機器性能向上に伴い,各機器の性能をより活かすためには以前より複雑な操作や理解が必要となる機器も増えており,操作間違いや機能障害などの不具合が生じた場合に患児の生命および健康に重大な影響を与える恐れがある。工学的知識をもち,機器に精通した臨床工学技士が日常的に管理することを望む施設が増えてきている。また,2024年4月から「医師の働き方改革」により,勤務医の時間外労働の上限規制と健康確保措置が開始された。新生児領域に関わる臨床工学技士にも医師業務の一部をタスク・シフト/シェアしていくことが求められている。本稿では新生児医療における呼吸管理で臨床工学技士が担う役割を述べていく。
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