増刊号 周産期診療のための病態生理
[産科編]
臍帯の病態生理
臍帯の病理と機能はどこまでわかっているか
市川 千宙
1,2
,
竹内 真
2
ICHIKAWA Chihiro
1,2
,
Takeuchi Makoto
2
1加古川中央市民病院病理診断科
2大阪母子医療センター病理診断科
キーワード:
Wharton膠質
,
Hyrtlの吻合
,
尿膜管
,
卵黄腸管
,
臍帯潰瘍
Keyword:
Wharton膠質
,
Hyrtlの吻合
,
尿膜管
,
卵黄腸管
,
臍帯潰瘍
pp.289-292
発行日 2023年12月28日
Published Date 2023/12/28
DOI https://doi.org/10.24479/peri.0000001297
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臍帯の発生と形態・機能1)
1 発生過程の臍帯に関わる部分
胚子と絨毛膜をつなぐ構造を付着茎とよび,胎齢第4週(妊娠5週)頃から出現し始め,胎齢第6週(妊娠7週)までに胚子が回転することで着床側まで移動する(図1)2)。付着茎の組織は胚外中胚葉由来で,胎齢第7週(妊娠8週)頃羊膜腔に覆われ,臍帯が形成される。その後,胚子から尿膜管が突出し,くびれた二次卵黄が取り込まれていく。
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