特集 花粉症の疑問に答える
【治療】
抗ヒスタミン薬と塩酸プソイドエフェドリンの配合剤で薬物性鼻炎になるか?
中村 陽祐
1
Yosuke Nakamura
1
1松江赤十字病院耳鼻咽喉・頭頸部外科
キーワード:
点鼻用血管収縮薬
,
抗ヒスタミン薬
,
プソイドエフェドリン
,
薬物性鼻炎
Keyword:
点鼻用血管収縮薬
,
抗ヒスタミン薬
,
プソイドエフェドリン
,
薬物性鼻炎
pp.1135-1137
発行日 2025年9月1日
Published Date 2025/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001779
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はじめに
アレルギー性鼻炎の3大症状のなかで,鼻閉は最も自覚症状の改善が困難なことで知られている。薬剤に対する不十分な理解のため,鼻閉に対して点鼻用血管収縮薬が多用され,濫用につながる症例も少なくない。一方で,抗ヒスタミン薬と血管収縮薬である塩酸プソイドエフェドリン(pseudoephedrine,以下PDE)の配合薬は,「鼻アレルギー診療ガイドライン」1)にも,中等症以上の鼻閉を有する患者の治療薬として掲載され,適応範囲は広いと考えられる。

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