特集 耳鼻咽喉科頭頸部外科領域のサブスペシャルティ-手術指導医・専門医・相談医マニュアル-
口腔咽頭・喉頭・気管食道科領域の専門医・相談医制度について
知っておくべき口腔咽頭・喉頭・気管食道科領域手術の施設基準,実施医制度,執刀医要件
中島 逸男
1
Itsuo Nakajima
1
1獨協医科大学耳鼻咽喉・頭頸部外科/睡眠医療センター
キーワード:
閉塞性睡眠時無呼吸症
,
睡眠外科
,
舌下神経刺激療法
,
上気道刺激療法
Keyword:
閉塞性睡眠時無呼吸症
,
睡眠外科
,
舌下神経刺激療法
,
上気道刺激療法
pp.1286-1288
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001323
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はじめに
SAS/OSAの耳鼻咽喉科治療―新規治療―
閉塞性睡眠時無呼吸症(obstructive sleep apnea:OSA)の保存的治療のgold standardである鼻的持続陽圧換気(nasal continuous positive airway pressure:nCPAP)療法は空気圧による上気道開存を可能にし,生命予後の向上に寄与すると報告1)されており,治療効率は極めて高いものの,他方で治療の受け入れを示す忍容性(アクセプタンス)や治療アドヒアランスのばらつきは大きく,その(治療)効果は使用状況に依存するため,医学的に適切な介入が求められるのも事実である。そのような背景から2021年にアメリカ睡眠学会による成人OSAに対する手術ガイドラインが更新され2),body mass index(BMI)40未満でnCPAP療法が不忍容で睡眠外科医に治療方針を相談するように強く推奨された。そこで本稿では耳鼻咽喉科医として知っておくべき成人OSAの新規医療である舌下神経刺激療法(hypoglossal nerve stimulation:HNS)の施設基準,実施医制度等について述べる。
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