特集 ポストコロナ時代のアレルギー性鼻炎診療
コロナ禍における話題
患者自身によるセルフケア―温熱療法と鼻洗浄―
上條 篤
1,2
Atsushi Kamijo
1,2
1上條アレルギー科・耳鼻咽喉科医院
2埼玉医科大学耳鼻咽喉科・神経耳科
キーワード:
COVID-19
,
セルフケア
,
温熱療法
,
鼻洗浄
Keyword:
COVID-19
,
セルフケア
,
温熱療法
,
鼻洗浄
pp.499-502
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001068
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はじめに
アレルゲンは鼻粘膜から侵入し,鼻漏,くしゃみ,鼻閉などの鼻炎症状を誘発する。SARS-CoV2(新型コロナウイルス)も主に鼻粘膜上皮に発現するACE2(アンジオテンシン変換酵素2,angiotensin-converting enzyme 2)を介して体内に侵入し,鼻症状,嗅覚障害,さらに時として下気道に炎症が波及する。すなわち,アレルゲンもウイルスも鼻粘膜・上気道が最初のエントリーの場になっている。アレルギー性鼻炎の治療には,抗ヒスタミン薬や鼻噴霧用ステロイド薬などの薬物療法が主役であることに異論はないが,手軽にできるセルフケアの有用性について,コロナ禍という現状を鑑みて,鼻洗浄とスチーム療法を取り上げ,その意義についてまとめてみたい。
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