特集 新たに注目される頭頸部癌治療
殺細胞性抗がん薬
上咽頭癌に対する導入化学療法の現状と今後
近藤 悟
1
Satoru Kondo
1
1金沢大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
殺細胞性抗がん薬
,
上咽頭癌
,
導入化学療法
,
ゲムシタビン
Keyword:
殺細胞性抗がん薬
,
上咽頭癌
,
導入化学療法
,
ゲムシタビン
pp.1321-1323
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000833
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はじめに
上咽頭癌は,放射線療法と化学療法が第一選択として行われる。他の頭頸部癌に比べて,その一次効果は優れるが遠隔転移による死亡例も少なくなく,遠隔転移の制御が生存率向上のため,治療選択肢の中で導入化学療法の役割は重要である。National Comprehensive Cancer Network(NCCN)の示すガイドラインでは,導入化学療法はN1あるいはT3以上のハイリスク症例において推奨される1)。同様にAmerican Society of Clinical Oncology(ASCO)/Chinese Society of Clinical Oncology(CSCO)のガイドラインでは,導入化学療法はT3あるいはN2-3以上の症例で推奨される2)。
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