特集 薬にまつわる疑問に答える
耳鼻咽喉科頭頸部外科の症状別の薬
顔面麻痺,顔面痙攣
寺岡 正人
1
Masato Teraoka
1
1愛媛大学医学系研究科耳鼻咽喉科・頭頸部外科学
キーワード:
薬物治療
,
末梢性顔面神経麻痺
,
片側顔面痙攣
Keyword:
薬物治療
,
末梢性顔面神経麻痺
,
片側顔面痙攣
pp.1190-1192
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000303
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はじめに
顔面神経麻痺は末梢性と脳血管障害などに起因する中枢性に分類されるが,前者が大部分を占める。末梢性顔面神経麻痺の原因は多岐にわたるが,日常診療で特に多くみられるのはBell麻痺とHunt症候群で,全体の70~80%を占める。治療において重要な点は,早期に麻痺の原因と障害の程度を診断し,病態に応じた治療法を選択することである。発症早期には副腎皮質ステロイドによる薬物治療が基本となり,原因や発症時期によって抗ウイルス薬を併用する。
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