回復期リハビリテーションにおけるCKD患者の栄養管理

Nutritional management for the patients with chronic kidney disease in convalescent rehabilitation phase

はじめに

　回復期リハビリテーション病棟は，日常生活動作（activities of daily living：ADL）向上，寝たきり防止，自宅復帰を目的とした集中的リハビリテーションを提供する場として2000年に診療報酬上で設立され，全国に95,055床存在している（2024年3月現在）^1）。患者の高齢化に伴い慢性腎臓病（chronic kidney disease：CKD）を合併した症例も少なからず存在するが，CKDに対する通常の食事療法を適用するのみでなく，低栄養やサルコペニアの有無を踏まえた栄養管理を，運動療法とともに実施する必要がある。回復期リハビリテーション病棟には維持透析患者も入院可能であるが，対応できる病院は少数である。そのため，本稿では，主に保存期CKDに焦点を当て，栄養評価と栄養管理の基本的考え方について解説する。