Japanese
English
特集 腎疾患の診断と治療 最前線
I.総論:症候と検査値異常からみた診断へのアプローチ
1.検尿所見の異常
Abnormal findings on urinalysis
木村 愛
1
,
平野 景太
1
Kimura Ai
1
,
Hirano Keita
1
1東京慈恵会医科大学附属第三病院腎臓高血圧内科
キーワード:
蛋白尿
,
尿潜血
,
尿沈渣
Keyword:
蛋白尿
,
尿潜血
,
尿沈渣
pp.2-6
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001565
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
1 はじめに
人々が正常な体や病気の成り立ちを考えるうえで,尿検査は紀元前から行われていた。現代日本の保険診療で20点代の小検査である尿検査は腎疾患の病態を考え,診療を詰めてアプローチしていくうえで計り知れない価値をもった大切な項目である。近年,治療介入できる腎疾患の増加は著しく,尿検査でそういった病気を検出するきっかけになるものは多い。例えば,Fabry病は尿中のマルベリー小体をみつけ,早期に治療介入できれば良好な生命予後に寄与しうることが知られている1)。しかしながら,尿中に存在しても結構細かく手間をかけないと見過ごされやすく,検査技師泣かせの項目である。そのため,尿検査の重要性を共有することはチーム医療のパフォーマンスにも影響する。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.