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特集 補体と腎疾患:温故知新
腎疾患における補体と病態生理
膜性増殖性糸球体腎炎/C3腎症
Membranous proliferative glomerulonephritis/C3 glomerulopathy
水野 正司
1
MIZUNO Masashi
1
1名古屋大学大学院医学系研究科腎不全システム治療学寄附講座
キーワード:
腎炎
,
補体
,
補体制御因子
,
腎障害
Keyword:
腎炎
,
補体
,
補体制御因子
,
腎障害
pp.82-87
発行日 2024年7月25日
Published Date 2024/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001397
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はじめに
補体は,自然免疫(innate immunity)で重要な役割を担っているが,名前のとおりこれまで脇役感があった。しかし,現在,古典的な補体の役割に加えて,獲得免疫(acquired immunity)への橋渡しをはじめ,凝固系,代謝,受精とのかかわりなど,さまざまな領域で取り上げられ,確実に補体ワールドは拡大している。さらに,補体が最近特に注目されている大きな理由として,臨床応用がはじまった抗補体薬が増えていることが挙げられる。抗補体薬のラインナップは補体成分(C)1インヒビターやC5中和抗体からはじまり,2024年現在,C5a受容体拮抗薬,抗C1s抗体なども加わり,フェーズ3の臨床試験段階の薬剤もいくつも登場してきている。
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