ネフローゼ症候群 診療の新たな潮流 ネフローゼ症候群の診断と病型分類
膜性増殖性糸球体腎炎
後藤 眞
1
,
成田 一衛
1新潟大学 大学院医歯学総合研究科・腎膠原病内科学分野
キーワード:
抗原抗体複合体
,
糸球体腎炎-膜性増殖性
,
補体C3
,
補体活性化第2経路
Keyword:
Antigen-Antibody Complex
,
Complement Pathway, Alternative
,
Complement C3
,
Glomerulonephritis, Membranoproliferative
pp.699-702
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013356245
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膜性増殖性糸球体腎炎(MPGN)は蛍光抗体所見により,免疫複合体を介したMPGN(IC-MPGN)と補体副経路を介したMPGN(AP-MPGN)に分類される.IC-MPGNの多くは基礎疾患を有し,感染症,自己免疫疾患,血液疾患が重要である.AP-MPGNでは補体制御分子の遺伝子変異や自己抗体が関与する.IC-MPGNの治療は,基礎疾患に対する治療が優先される.基礎疾患が不明の特発性については,ネフローゼ症候群や高度の組織障害を示す症例については,副腎皮質ステロイドや免疫抑制薬の併用が試みられる.
©Nankodo Co., Ltd., 2013