Japanese
English
特集 ホメオスタシスと腎臓
総論
糖ホメオスタシスと腎保護的糖尿病治療
Glucose homeostasis and renal protective diabetes treatment
藤田 義人
1
,
稲垣 暢也
2
FUJITA Yoshihito
1
,
INAGAKI Nobuya
2
1京都大学大学院医学研究科糖尿病・内分泌・栄養内科学
2田附興風会 医学研究所北野病院
キーワード:
ホメオスタシス
,
血糖
,
インスリン
,
SGLT2阻害薬
,
腎保護効果
Keyword:
ホメオスタシス
,
血糖
,
インスリン
,
SGLT2阻害薬
,
腎保護効果
pp.584-589
発行日 2023年11月25日
Published Date 2023/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000945
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はじめに
血糖値は糖の恒常性(ホメオスタシス)維持機構により厳格に規定されている。インスリンなどの液性因子が関与し,各々の代謝関連臓器が協働して糖代謝を制御している。これらの維持機構が破綻すると糖代謝異常をきたし,糖尿病の発症に至る。本稿では,血糖値の制御機構および関与する臓器の役割について概説し,糖代謝異常をきたす要因や,恒常性維持に回帰させるための生活習慣介入,ならびに薬物治療の可能性について取り上げる。特に,ナトリウム/グルコース共役輸送体(sodium glucose cotransporter:SGLT)2阻害薬に腎保護作用が認められたことなどをきっかけに腎保護に焦点を当てた糖尿病治療が注目されており,最新の知見についても取り上げる。
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