巻頭言
WNKシグナル研究の20年
頼 建光
1
1獨協医科大学 腎臓・高血圧内科
pp.813-815
発行日 2022年12月25日
Published Date 2022/12/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000541
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オートファジーで有名な東京大学分子生物学分野の水島 昇先生が,あるエッセイのなかで,“生命科学分野では,何かを「証明する」ということは絶対にできない” ということを書いておられた1)。すなわち,実験すること自体がアーティファクトであり,自らの実験結果において,本物の自然現象を再現している部分とアーティファクトとの間のどこに線を引くかこそが,研究者に委ねられている重要な役割であるというのである。なぜこのようなことを書きはじめたかというと,20年に及ぶ自身のwith-no-lysine(WNK)シグナル研究に思いを馳せたからである。
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