Japanese
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特集 全身性疾患を見逃すな!―内視鏡所見から読み解く―
[主に胃病変を生じる全身性疾患]
なだらかな辺縁隆起を伴う胃陥凹病変―サルコイドーシス―
Gastric depressed lesion with gentle hill of marginal elevation: sarcoidosis
林 義人
1
,
木村 瑛司
1
,
中川 健太郎
1
,
齊木 浩二
1
,
上間 遼太郎
1
,
加藤 穣
2
,
辻井 芳樹
1
,
松井 崇浩
3
,
竹原 徹郎
1
Yoshito Hayashi
1
,
Eiji Kimura
1
,
Kentaro Nakagawa
1
,
Hirotsugu Saiki
1
,
Ryotaro Uema
1
,
Minoru Kato
2
,
Yoshiki Tsujii
1
,
Takahiro Matsui
3
,
Tetsuo Takehara
1
1大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学
2大阪国際がんセンター消化管内科
3大阪大学大学院医学系研究科病態病理学
キーワード:
胃サルコイドーシス
,
早期胃癌
Keyword:
胃サルコイドーシス
,
早期胃癌
pp.863-865
発行日 2024年6月25日
Published Date 2024/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001478
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典型的な内視鏡像
Case
40歳台女性。5年前の肺生検で肺サルコイドーシスと診断され,以後無治療経過観察中。明らかな自覚症状はない。上部消化管内視鏡検査にて,胃内全体に毛細血管拡張が目立つ黄色調の小隆起・陥凹性病変が散在し,小びらんを伴う病変も存在していた(図1)。体中部小彎後壁寄りに,5mm大の0-Ⅱc病変を認め,狭帯域光強調画像(narrow band imaging:NBI)拡大観察では,境界明瞭で不整な血管・表面構造を認め,癌が疑われた。前壁側に隣接するサルコイドーシス病変と同時にESDにて切除した(図2)。Helicobacter pyloriは3年前に除菌治療されていた。
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