Japanese
English
特集 基本が大切 胃内視鏡診断
[各論]
まだまだ遭遇する胃潰瘍
Gastric ulcer still prevails
石橋 史明
1
,
鈴木 翔
1
,
持田 賢太郎
1
,
永井 瑞紀
1
,
森下 鉄夫
1
Fumiaki Ishibashi
1
,
Sho Suzuki
1
,
Kentaro Mochida
1
,
Mizuki Nagai
1
,
Tetsuo Morishita
1
1国際医療福祉大学市川病院消化器内科
キーワード:
消化性潰瘍
,
胃潰瘍
,
Helicobacter pylori
Keyword:
消化性潰瘍
,
胃潰瘍
,
Helicobacter pylori
pp.234-238
発行日 2024年2月25日
Published Date 2024/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001236
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はじめに
胃潰瘍の2大成因はHelicobacter pylori(以下ピロリ)感染症と非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs:NSAIDs)である。ピロリ除菌療法の普及や,プロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitor:PPI)やボノプラザンなどの酸分泌抑制薬の適正使用により,消化性潰瘍患者は年々減少しているとされる1)。しかしながら,現在でも出血性ショックをきたす胃潰瘍に遭遇する機会はある。また,ピロリ関連胃潰瘍と胃癌を正確に鑑別することは患者の生命予後に直結する。さらに,比較的稀ではあるが非ピロリ・非NSAIDs胃潰瘍である特発性胃潰瘍は,酸分泌抑制薬に抵抗する難治例として臨床的に問題になることがある。本稿では,胃潰瘍の原因を広く取り上げつつ,原因ごとの内視鏡像の特徴や鑑別方法を解説する。
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