小腸血管性病変の内視鏡分類（矢野・山本分類）

Vascular lesions of the small intestine（Yano-Yamamoto classification）

Ⅰ．小腸検査方法の変遷と内視鏡分類の必要性

　小腸は口からも肛門からも遠く腹腔内でほとんど固定されていないため，通常の内視鏡では深部挿入が困難であった。小腸病変の標準的検査方法は小腸造影で，潰瘍・腫瘤・狭窄など形態変化の観察はできたが，形態変化を伴わない血管性病変の観察は不可能だった。