特集 新生児・小児蘇生法の不易流行-ガイドライン改訂を支える研究論文
新生児蘇生法 低体温療法 日本の現状と効果、海外の状況も含めて
柴崎 淳
1
1神奈川県立こども医療センター 新生児科
キーワード:
低体温療法
,
診療ガイドライン
,
復温
,
新生児蘇生法
Keyword:
Hypothermia, Induced
,
Rewarming
,
Practice Guidelines as Topic
pp.2038-2040
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2022082228
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<Key Points>(1)出生後6時間以内に開始し、33~34℃で72時間維持する低体温療法は、在胎週数36週以上での中等症および重症の低酸素性虚血性脳症に対する神経保護が証明されている現時点で唯一の治療法である。(2)低体温療法の効果は7~8歳でも維持されることも示され、CoSTR2010から引き続きCoSTR2020でも低体温療法を行うことが推奨されている。(3)36週未満で出生した早産児あるいは出生体重1800g未満の低出生体重児、軽症の低酸素性虚血性脳症に対する低体温療法の有用性と安全性は確かめられておらず、これらの症例を対象にした低体温療法についての臨床研究が待ち望まれている。
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