特集 成人移行支援の二面性
成長に合わせた自立・移行支援 専門領域の自立支援 小児リウマチ性疾患領域における移行支援
宮前 多佳子
1
1東京女子医科大学病院 膠原病リウマチ痛風センター小児リウマチ科
キーワード:
リウマチ性疾患
,
自立支援
,
小児医療から成人医療への移行
Keyword:
Rheumatic Diseases
,
Transition to Adult Care
pp.1236-1241
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021323137
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<Key Points>(1)小児・成人リウマチ医が診療に携わる疾患はいずれもリウマチ性疾患、自己免疫性疾患、自己炎症性疾患、血管炎症候群を含む。(2)成人移行のカウンターパートである成人リウマチ科は類似した疾患を取り扱っているが、小児発症と全く同じ疾患群ではなく、また全身性エリテマトーデス(SLE)のように同病名であっても病態が異なり、小児発症、長期罹病ならではの診療における問題点が存在する。(3)自己炎症性疾患は、多くがmonogenicな疾患ということもあり、成人リウマチ科における認知度はまだ低い。移行期小児発症リウマチ性疾患の成人リウマチ科医に対する診療に必要な知識普及は移行支援活動当初より行っている。(4)移行対象となる症例の数、病態、合併症などの実態を把握し、成人発症類縁疾患との相違点を検証し、成人期における小児リウマチ性疾患の診療指針を確立することが、今後取り組むべき課題である。
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