症例
急性膵炎で発症し膵分泌性トリプシンインヒビター(SPINK1)遺伝子変異を認めた2症例
宮城島 萌
1
,
梶田 光春
,
鈴木 大路
,
武田 将典
,
生駒 雅信
,
正宗 淳
1愛知県厚生農業協同組合連合会豊田厚生病院 小児科
キーワード:
Famotidine
,
Kazal Pancreatic Trypsin Inhibitor
,
膵炎
,
変異
,
Gabexate
,
遺伝学的検査
,
腹部CT
Keyword:
Trypsin Inhibitor, Kazal Pancreatic
,
Genetic Testing
,
Gabexate
,
Famotidine
,
Pancreatitis
,
Mutation
pp.1008-1013
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021274406
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症例1(1歳6ヵ月男児)。主訴は活気不良、軟便であった。症例2(2歳5ヵ月男児)。主訴は腹痛、嘔吐であった。両症例とも検査所見より急性膵炎と診断され、保存的加療で症状の改善が得られたが、いずれもMRCPで膵管胆道合流異常は否定的であり、遺伝子解析にてSPINK1遺伝子変異を認めた。症例1はメシル酸カモスタット、ファモチジンを予防内服し、膵炎の反復やMRCPの異常は認められていない。一方、症例2は退院後、約9年間に計6回の膵炎を反復しているが、慢性膵炎への移行はなく、症状出現の際にガベキサートメシル酸塩、ファモチジンを使用している。
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