症例
非侵襲的continuous positive airway pressureを導入し気管形成術を施行した重症先天性気管狭窄症の1例
本多 隆也
1
,
小澤 綾子
,
徳永 愛
,
瀧沢 裕司
,
田村 喜久子
,
小穴 愼二
1国立病院機構西埼玉中央病院 小児科
キーワード:
気管狭窄
,
呼吸器系奇形
,
三次元イメージング
,
気管気管支形成術
,
持続気道陽圧
,
胸部CT
Keyword:
Respiratory System Abnormalities
,
Tracheal Stenosis
,
Imaging, Three-Dimensional
,
Continuous Positive Airway Pressure
pp.1144-1148
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2021002339
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症例は1歳11ヵ月男児で、日齢15に動脈管開存結紮術を施行されたが、術後に抜管困難症を認め、気管狭窄と診断された。今回、咳嗽、嘔吐、38.5℃の発熱を認め、当院救急外来を受診した。薬剤を処方され帰宅してから2時間後に突然のけいれん発作と呼吸停止をきたし、救急外来到着時には意識状態の改善を認めたが、精査加療目的に入院となった。3DCTでは両側上葉気管気管支・左上葉気管支の硬度狭窄、気管分岐部直上の高度狭窄、左下幹閉塞を認めた。発熱と呼吸器症状悪化をくり返したため、第20病日に夜間のみのCPAP導入を試みた。その後の呼吸状態は安定し、第34病日に退院とした。夜間CPAP導入後の3DCTでは左肺下葉S6無気肺の消失と左下葉の再開通、気管分岐部直上狭窄の改善を認めた。退院後も在宅で夜間CPAPを継続し、呼吸状態は悪化なく経過した。
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