特集 小児の気道感染症-症状からどこまで原因を探れるか?
典型的な症例を見よう インフルエンザウイルス肺炎(鋳型気管支炎)
佐藤 晶論
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1福島県立医科大学 医学部小児科学講座
キーワード:
インフルエンザ-ヒト
,
気管支炎
,
胸部X線診断
,
肺炎-ウイルス性
,
インフルエンザウイルスA型H1N1亜型
Keyword:
Bronchitis
,
Influenza, Human
,
Pneumonia, Viral
,
Radiography, Thoracic
,
Influenza A Virus, H1N1 Subtype
pp.195-200
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2019142785
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<Key Points>(1)H1N1は下気道で増殖しやすくウイルス性肺炎に進展しやすい。(2)ウイルス性肺炎では急速に病状が進展し、ARDSにいたることもある。(3)下気道でのウイルス増殖が活発でなくとも、アレルギー素因がある場合には、鋳型気管支炎を合併することがある。(4)鋳型気管支炎では、胸部X線写真で広範囲での無気肺を認める。(5)鋳型気管支炎は急速に呼吸不全となり死にいたる場合もあるので、重篤な場合には気管支鏡検査を施行し、粘液栓を除去する必要がある。
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