特集 小児の気道感染症-症状からどこまで原因を探れるか?
総論 喉頭炎・気管支炎・気管支肺炎・肺炎 診断の決め手となる症状と病原体
石和田 稔彦
1
1千葉大学真菌医学研究センター 感染症制御分野
キーワード:
ウイルス性疾患
,
気管支炎
,
気管支肺炎
,
喉頭炎
,
細菌感染症
,
鑑別診断
,
肺炎
,
肺炎-マイコプラズマ性
,
百日咳
Keyword:
Bronchitis
,
Bronchopneumonia
,
Bacterial Infections
,
Diagnosis, Differential
,
Virus Diseases
,
Whooping Cough
,
Pneumonia
,
Pneumonia, Mycoplasma
,
Laryngitis
pp.164-168
発行日 2019年2月1日
Published Date 2019/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2019142777
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<Key Points>(1)嗄声・犬吠様咳嗽は、ウイルス性喉頭炎を疑う症状である。喉頭蓋炎などの細菌感染症との鑑別にワクチン接種歴の聴取は重要である。(2)5日以上続く発熱、湿性咳嗽の増悪、とくに痰が喀出されるようなproductive coughを伴う場合に、細菌性気管支肺感染症を疑う。中耳炎の合併に留意する。(3)6歳以上の小児に多いマイコプラズマ肺炎は、比較的全身状態が良く、乾性咳嗽が主体で、胸部聴診上、異常所見を認めないことが多い。(4)発熱がなくても、咳き込み後の嘔吐を伴うような咳嗽、吸気性笛声、連続性咳嗽を認める場合、百日咳菌による気管支肺感染症を疑う。
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