特集 総排泄腔遺残症の手術
Total urogenital mobilizationの中期的予後
大野 幸恵
1
,
光永 哲也
,
文田 貴志
,
勝海 大輔
,
岩井 潤
1千葉県こども病院 小児外科
キーワード:
病的狭窄
,
泌尿生殖器外科
,
月経
,
術後合併症
,
腟疾患
,
排便
,
治療成績
,
総排泄腔遺残
,
尿禁制
Keyword:
Vaginal Diseases
,
Menstruation
,
Constriction, Pathologic
,
Treatment Outcome
,
Postoperative Complications
,
Defecation
,
Urogenital Surgical Procedures
pp.919-923
発行日 2019年9月25日
Published Date 2019/9/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2019396277
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総排泄腔遺残症に対するTotal urogenital mobilization(TUM)の中期的予後について検討した。当科でTUMを施行したのは5例であり、年齢は6~16ヵ月、平均体重は8.2kg、手術時間はおよそ6時間で、出血量は少量であった。最終評価時年齢12~17歳において、排便については、幼児期は定時浣腸や緩下薬の内服に加えて洗腸や摘便を要することもあるが、学童期以降は自己管理により日常生活には支障がない状態を維持していた。排便score(直腸肛門奇形研究会試案)は8点満点中6点もしくは7点で、便秘に対して浣腸や坐薬使用が3例、軽度の汚染が3例認められた。会陰部外観はおおむね良好で、腟狭窄をきたした症例はなく、月経発来を確認できた4例では月経困難症を認めていない。
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