特集 周産期相談310 お母さんへの回答マニュアル 第3版
産科編 分娩 会陰切開はどんなときにするのですか?
山下 隆博
1
1母子愛育会総合母子保健センター愛育病院 産婦人科
キーワード:
会陰切開術
Keyword:
Episiotomy
pp.228-229
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2020088317
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<回答のポイント>1)胎児に徐脈が出ている、母体血圧が上昇しているなどの適応で分娩を急ぐ場合に、産道を広げる目的で行われる。2)会陰の伸展性が悪く、産道損傷が大きいと予想される場合には行われることが多い。ただし、会陰裂傷の程度は分娩の進行速度、会陰伸展性の個人差、会陰保護の技術などにより変わるため、一概には予想できない。3)分娩を急がない場合、2)の状況でも希望により会陰切開を行わないことは可能である。その場合大きく複雑な裂傷になり、出血が増え、縫合に時間を要する可能性がある。4)最終的な母児の健康の達成という観点からは、会陰切開の有無を過度に重要視するのは適切とはいえない。
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