症例
Double bubble signは消失し得る 所見が消失した胆道閉鎖症例
長嶋 愛子
1
,
西尾 順子
,
松原 裕明
,
林 雅美
,
今井 健至
,
中川 佳代子
,
田中 和東
1泉大津市立病院 産婦人科
キーワード:
MRI
,
出生前超音波診断
,
胆道閉鎖症
,
腹部X線診断
Keyword:
Biliary Atresia
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Ultrasonography, Prenatal
,
Radiography, Abdominal
pp.1287-1289
発行日 2019年9月10日
Published Date 2019/9/10
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2019396280
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症例は31歳女性で、妊娠20週5日の胎児超音波検査でdouble bubble signを認めた。妊娠31週1日の検査では同所見は不明瞭で、推定体重は1705g、明らかな奇形は認めず、羊水量はAFI 23cmと正常であった。妊娠40週6日に予定日超過で陣痛誘発し、2958gの男児を娩出した。日齢1の腹部超音波検査で総胆管に14mm大の嚢腫を認め、胆道閉鎖症または先天性胆道拡張症が疑われた。日齢16に開腹手術し、術中胆道造影検査を行ったところ、中部胆管から肝門部にかけて約1.5cm大の嚢腫を認め、十二指腸側は交通を認めず、胆嚢は萎縮していた。胆道閉鎖症I型と診断し、嚢腫空腸吻合術を施行した。術後は減黄不良で日齢58にKasai手術をするも術後肝梗塞となり、急性肝不全、播種性血管内凝固症候群のため転院し、その後肝移植が施行された。
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