特集 造血器腫瘍の予後と予後因子2015
6.低悪性度非ホジキンリンパ腫
杉本匠
1
,
渡辺隆
1
Takumi Sugimoto
1
,
Takashi Watanabe
1
1小牧市民病院 血液内科 部長
pp.821-832
発行日 2015年5月30日
Published Date 2015/5/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201506067
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低悪性度非ホジキンリンパ腫は,大半をB細胞性リンパ腫が占める。今回,濾胞性リンパ腫とリンパ形質細胞リンパ腫/ワルデンストレーム・マクログロブリン血症の予後因子について紹介する。前者の予後予測モデルとしてFLIPIとFLIPI2が,後者の予後予測モデルとしてISSWMが提唱されている。さらに,前者では腫瘍を取り囲む微小環境が,後者ではMYD88およびCXCR4変異が,疾患形成や予後にそれぞれ関与している報告がされ,新たな予後因子や治療標的となる可能性がある。