Topics 「身近な話題・世界の話題」(137)
ホジキンリンパ腫治療後の二次がんおよび三次がんの発症リスク
岡本昌隆
1
,
稲熊容子
2
,
岡本晃直
2
Masataka Okamoto
1
,
Yoko Inaguma
2
,
Akinao Okamoto
2
1藤田保健衛生大学医学部 血液内科学 教授
2藤田保健衛生大学医学部 血液内科学
pp.362-366
発行日 2015年2月28日
Published Date 2015/2/28
DOI https://doi.org/10.20837/5201503070
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ホジキンリンパ腫は,進行期でも治癒が期待できる腫瘍の1つである。一方,治療奏効例は長期生存が可能であることから,二次がんをはじめ生活の質に影響する晩期有害事象の発現リスクは高い。二次がん発症には初回治療時の年齢,性別,放射線療法の照射領域,化学療法レジメンなどが関与し,二次がんは三次以降のがん発症のリスクとなる。古典的ホジキンリンパ腫治療後のヘルスケアに関わる者は,二次/三次がんを始めとする晩期有害事象の特性を理解するとともに,それらの発現の予防,また,発現時には早期診断と適切な対処により,患者の生活の質の維持・改善に努めることが求められる。